空き家に「勝手に人が住んでいるかもしれない」と分かったら、まず現地で相手に会おうとせず、外から状況を確認して記録することが先です。
見知らぬ郵便物、電気メーターの動き、夜間の明かり、近隣からの目撃情報は、後で警察や弁護士に説明する材料になります。敷地内へ無理に入る必要はありません。
侵入直後の疑い、脅し、物音、火災や破壊の危険がある時は警察へ相談します。長く住みついている可能性や明渡しの話になる時は、弁護士に状況を見てもらうのが安全です。
所有者であっても、勝手な鍵交換や荷物の撤去はトラブルになります。対応は「記録する」「相談する」「手続きで進める」の順番で考えましょう。
もくじ
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発覚した当日にやること
最初に確認するのは、誰が住んでいるかを突き止めることではありません。自分が安全に集められる事実を残すことです。
- 道路や敷地境界の外から、窓、玄関、ポスト、メーター、庭の様子を見る
- 写真や動画に、撮影日時、場所、気付いたきっかけをメモして残す
- 危険があれば110番、緊急性が低い警察相談は#9110や警察署、明渡しは弁護士へ相談する

近隣から聞いた話も、日時と内容を分けて控えます。「夜に明かりがつく」「知らない車が止まる」など、見た人の言葉をそのままメモする方が説明しやすくなります。
郵便物を勝手に開けたり、室内へ入って荷物を動かしたりする必要はありません。見える範囲で足りない部分は、相談先に確認してから進めます。
やってはいけない行動と相談先の分け方
空き家の所有者でも、現場で実力行使をすると別の争いを招くことがあります。特に次の行動は避けてください。
- NG:占拠している相手に一人で直接退去を迫る
- NG:鍵を勝手に交換して締め出す
- NG:室内の荷物を外へ出す、処分する
無断で住んでいる状況は、住居侵入や不動産侵奪などが問題になる可能性があります。ただし、個別に刑事事件として扱われるか、民事の明渡し手続きが中心になるかは事情で変わります。
迷う場面ほど、勝手に入らない・動かさないを守り、記録を持って相談してください。
相談先は、状況の危険度で分けると整理しやすくなります。
| 状況 | 相談先 | 準備するもの |
|---|---|---|
| 侵入直後・危険あり | 110番 | 場所、状況、写真 |
| 緊急性は低いが不安 | #9110・警察署 | 発見日時、目撃情報 |
| 住みつき・明渡し | 弁護士 | 登記、記録、相手情報 |
確認相談前は、次の情報をひとまとめにしておくと状況を伝えやすくなります。
- 空き家の住所、所有者、管理している人
- 発覚した日時、きっかけ、近隣からの連絡内容
- 外から撮影した写真、動画、メーターやポストの記録
- 相手の氏名、車両番号、連絡先が分かる場合のメモ
「相手が知人かもしれない」「以前に貸した覚えがある」など、事情が混ざるほど独断は危険です。契約書や過去のやり取りも一緒に整理しましょう。
明渡しまでの対応フロー
退去を求める流れは、任意の話し合いで終わる場合もあれば、裁判所の手続きまで進む場合もあります。最初から強制的に締め出すのではなく、順番を踏みます。
- 弁護士と事実関係を整理し、相手方や占有状況を確認する
- 内容証明郵便などで、任意の退去や明渡しを求める
- 応じない場合は、明渡し訴訟などの法的手続きを検討する
- 判決などを前提に、必要に応じて不動産引渡(明渡)執行を申し立てる
裁判所は、不動産引渡(明渡)執行の申立ては書面で行い、目的不動産の所在地を管轄する地方裁判所所属の執行官に申し立てると案内しています。
費用や期間は、相手の人数、荷物の量、建物の状態、裁判の進み方で変わります。弁護士費用、執行に関わる費用、鍵交換、荷物保管などを分けて確認してください。
相手に費用を請求できるか、実際に回収できるかも事案次第です。費用の見通しは早い段階で確認し、後から判断が変わらないようにします。
退去後に再発を防ぐ
退去できても、空き家らしさが残ると再び狙われるおそれがあります。人の目と管理記録を残すことを、防犯設備と一緒に進めましょう。
- 玄関、勝手口、窓の施錠状態を確認し、必要に応じて補助錠を検討する
- ポストの郵便物、チラシ、庭の荒れを定期的に整理する
- センサーライトや防犯カメラは、設置場所と撮影範囲を確認して使う
- 巡回日、写真、気付いた点を残し、管理している状態を作る

管理を家族だけで続けるのが難しい場合は、空き家管理サービス、売却、賃貸、解体なども比較対象になります。放置期間を短くするほど、再発防止の選択肢を取りやすくなります。
空き家は、管理が不十分な状態が続くと行政から確認や指導の対象になることもあります。防犯だけでなく、今後の使い方まで合わせて決めると対応が後戻りしにくくなります。
不法占拠の対応は記録と管理方針の見直しまで進める
空き家に勝手に人が住んでいると分かった時は、驚いても相手と直接対峙しないことが重要です。外から確認し、写真やメモを残し、危険度に応じて警察や弁護士へ相談します。
退去には任意交渉、訴訟、強制執行などの手続きが必要になる場合があります。鍵交換や荷物撤去を急ぐより、記録と相談を先に進める方が安全です。
退去後は、鍵・窓・ポスト・照明・巡回記録を見直し、売却や賃貸、管理委託なども含めて空き家の方針を決めましょう。

